"Bathing Ceremony" (2014)
バスルーム、
そこは日常であって現実とは離れた世界
服と一緒に責任を脱ぎ捨て
泡と一緒にストレスを洗い流し
新しい一日を迎えるため生まれ変わる
陶磁器の特性が感覚に訴えかけ
全く新しい入浴体験を創り出す
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Bathing Ceremonyはヨーロッパの入浴文化に新しいコンセプトを提案する機能的な作品群です。デンマークで長年生活をすることで感じた日本の風呂文化の特殊さを分析し、シャワー文化であるヨーロッパにおいて日常のルーティンワークの一つでしかない入浴を、よりリチュアルな行為となるように演出しました。
全ての作品は人の感覚に訴えるように、土の特質を利用してデザインされています。
低温焼成土の水分を吸収する性質、磁器の音を反射する性質、土の乾燥すると固まり濡れると溶ける性質、釉薬の表面張力など、様々な性質を利用することで、浴室に非日常な空間を作り出し、またその非日常から日常へ戻るための刺激を与えることを可能にしました。
素材:陶磁土、釉薬、石膏、コットン
Tiles for the bathroom (2014)
Bathing Ceremonyのプロジェクトからバスルーム用に三種類のタイルをデザインしました。
グレーのタイルは低温焼成された陶土で作られており、水の吸水作用があります。
お風呂場から出てきた際に素早く足を乾かす作用があります。
ピンクのタイルの表面はザラザラしていて、足の裏の角質を落とす作用があります。
グリーンのタイルはつぶつぶと浮き出ている釉薬が足の裏を刺激し、その上を歩くことでマッサージ作用があります。